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WisHメディア「ダイバーシティ Café」 - イベントレポート
ヒューマンキャピタル2017
【イベントレポート】ヒューマンキャピタル2017 その施策、「働かせ方改革」になっていませんか?現場の本音に見る4つのカギ
2017.08.01

【プログラム内容】

ヒューマンキャピタル2017

その施策、「働かせ方改革」になっていませんか? 現場の本音に見る4つのカギ

協賛:WisH株式会社

 

【講演者】

株式会社キャリエーラ 藤井佐和子(WisHプロフェッショナルパートナー)




今回は2017年6月28日(水)に行われた「ヒューマンキャピタル2017-日経BP社-」

その施策、「働かせ方改革」になっていませんか? 現場の本音に見る4つのカギ

についてのセミナーレポートをお届けします。


 

【藤井佐和子講師プロフィール】

株式会社キャリエーラ 代表取締役
http://www.carrier.co.jp/
【略歴】
1968年生まれ。大学卒業後、大手カメラメーカーにて3年半、海外営業に従事。
その後、派遣やアルバイトで1年就業し、株式会社インテリジェンスに入社。
8年ほど人材派遣、人材紹介部門のコンサルタント、営業、および各部門立ち上げ
メンバーとして従事。常に3位以内の成績を収める。
2002年独立、㈱キャリエーラを立ち上げ、13,000人以上のカウンセリング、
年間200件のダイバーシティに関する講演、企業研修や執筆を行う。

【著書】
「伝え上手でキャリアアップ!」(リヨン社)「10%脱力生活」(NHK出版)
「女性社員に支持されるできる上司の働き方」(WAVE出版)
「あなたにはずっといてほしい、と会社で言われるためにいますぐはじめる45のこと」
(ディスカバー21)他多数


 

講演内容は、近年日本の企業で起きている『働き方改革』の実態とその打開策について、
事例や具体的な施策を交えながら『4つのカギ』の講演となりました。

 

■少子高齢化を見据え、企業が『働き方改革』でやるべきこととは

毎日の新聞やニュースで、文字を見掛けない日はないというほど注目されている、
『働き方改革』。しかし現状では「これが働き方改革だ」と企業側が仕組みを整えても、
それを利用する人が付いて来ていない、という現状が大きな課題になります。
このような改革の過渡期において、効率化を図ったり、職場にあるノウハウに
注目すること自体はとても大事ですが、改めて原点に戻り、
そこで働く『人』にもう一度焦点を当てていく必要があります。

50年後の日本の人口予測は8808万人と言われ、働き手は4割減になると言われています。
こういった背景から、ここ近年で人事部が行っている主な取り組みは以下の通りです。

・女性がライフイベントを機に辞めることなく働き続けられるための制度充実
・女性管理職比率を上げる
・男性の育児参加率アップのための制度、実績を上げる
・介護制度の充実推進
・シニア、外国人の採用・活用
・非正規社員の直接雇用
・残業時間の規定を厳しくする、副業を認めるかの検討
・テレワーク(リモートワーク)の導入検討

このような『働き方改革』の中で『残業代を減らすにはどうしたらいいのか?』
ここが論点になっていると感じます。
浮いた残業代をボーナスに転用しようであるとか、あるいは教育費にどうやって
使っていけばよいのか?そういったご相談を受けるケースも増えてきました。


■80歳まで活躍できる人材を育成しよう

いま多くの企業で行われていることは『働かせ方改革』になってしまっていて、
息の長い組織、長く活躍できる人材を育成するための、本来の『働き方改革』には
残念ながら至っていません。
人生100年時代と言われる現代においては「80歳まで活躍できる人材を育成する」
ことが企業に求められてきます。そのような視点に立ったとき、企業として
「制度が整っている、働きやすい環境、売り上げが取れて常に利益を出している」
こういったことも大事ではありますが、「外でも通用する実績を社内で積めるかどうか」
そして「シナジーが起こせるような人間関係や人脈が社内にいるかどうか」が
重要になるのです。

一方で、働く側はしっかりと結果を出す、という意識が重要になってきます。
これまでの考え方は『長く働く、会社にコミットする、嫌な仕事や望まない転勤でも
雇ってもらうためにはそれを受け入れ続ける』これらが働く側の『貢献する』の定義でした。

しかし、今は『会社の今と将来に向けて結果を出せる社員』が求められています。
その社員の人たちが活躍しやすいように、エンプロイメンタビリティである制度を整えたり、
機会を与えることが必要になってきていると思います。
仕組みを整えるのみで社員自らが主体的に働き方と向き合い、選択するという意識が
付いてきていない企業では、時間短縮・効率化を担うAI技術に将来仕事を奪われて
しまう社員が続出するでしょう。制度や仕組み作りだけでは、会社の発展、組織と個人の
成長には繋がらないのではないでしょうか。
改めてエンプロイメンタビリティとエンプロイアビリティを見直す必要があると思います。


 

■4つの鍵 「働かせ方改革」⇒真の「働き方改革」へ

4つの鍵とは・・・

 

■上司部下間の信頼関係構築、質の高いコミュニケーション

今後テレワーク(リモートワーク)が推進されていくであろう中で、
今後『利用者の主体性上司と部下の関係性』がより重要になってくるでしょう。

2017年4月の民間企業に勤める男女2千人に実施した調査では、
「今後、テレワーク制度を利用して働きたいと思うか? 」という問いに対して
「思わない」と回答したのが30.3%。そしてその理由は、
「今の働き方で問題ない(41%)」「今の仕事をテレワークで行うのは難しい(22%)」
「仕事と私生活の区別がつかなくなりそう(12%)」という結果でした。

「もし『今の働き方で問題ない』と部下の声を聴かない上司が上記のように発言したら、
『今の仕事をテレワークで行うのは難しい』と思考停止に陥っていたら、
『仕事と私生活の区別がつかない』と言って自己管理ができなかったら、
本当にどうなってしまうのだろうと思います。

導入を成功させるには利用者が主体的にキャリアを築いていこうという意識と
上司と部下の関係性が重要です。上司には、お互いが離れた場所でも
『何をやらなければいけないのか』を伝えるために、また部下にも主体的に考える習慣を
身につけさせるために、上司から部下への質問力を鍛えていただく必要があります。

何のために、どこまでやるのかゴールを明確にする、
言葉の定義を明確にするということです。

離れているからこそ一度生まれた不信感の修復は難しくなりますので、
ひとつひとつのコミュニケーションをすり合わせることが大事になります。
コミュニケーションは効率化せずに、むしろアナログ化していく必要があると考えます。

 

■時間管理、期待値の調整

時短勤務中の方に研修を行うことが多いのですが、そこで出る話として最も多いのが
みなさん『何時までにやるには』と逆算して効率的に終わるようにしてるのに、
朝の時点で話せたはずの話を、帰る間際に言われることが一番困る、という声です。
これはもう、お互いのことに配慮しながらコミュニケーションを取ることが
最低限のルールですよね。基本的に時短勤務者の方は、限られた時間の中で
成果を出す意識が高い人が多いです。

一方で、評価する側とされる側の期待値の調整が必要とも考えます。
マミートラックという言葉に代表されますが、ついつい時間の中で終わらせられる仕事を
上司が選んで与えてしまった結果、同じ時間を過ごしたフルタイムの同僚とスキルの差が
大きく開いてしまったと相談に来られる方もいらっしゃいます。

上司側は「時間は短いけれども、あなたにはこれを期待したい」、
女性側も「こんなキャリアになりたい」と双方がしっかりと調整することが
このようなケースのカギになるのです。
上司としてルーティンワークのような目先の期待値だけでなく、
3年後5年後10年後を見通してやっておいた方が良い仕事を作り出し、
それが時短勤務者への期待値であると伝えること、仕事を任せる意識が必要です。


 

■キャリア観構築

キャリアビジョンなど、目的を持って自律的、主体的に働く意識。
これが改めて見直すべき点になると思います。結果を出すことにプラスして、
結果を出し続けるために自分がどうしたい、どうなりたいのか?を構築する
という考え方は、冒頭のエンプロイアビリティに繋がる話でもあります。
このカギの醸成には、本人のキャリアアップの意識や危機感だけでなく、
上司による部下のキャリア支援、この両輪が必要になると考えます。

 

■マネジメント層の脱・固定観念

今の世の中はダイバーシティの観点から、自分とは異なる様々な部下に目を向けた
キャリアサポートが求められます。そのためには、部下のことをまずは理解すること。
未来も活躍し続けられるように、上司による部下のキャリア支援が必要になってくると考えます。

 

■キャリア支援と女性活躍推進

一般職においては、入社当初の役割期待からは大きく変化したことへの戸惑いや、
デスクワークは視野が狭い、視座が低いといった課題が良く聞かれます。
管理職候補においては、やる気がないのではなく自信がない、管理職の役割を知らない、
今まで興味がなかった、経験が浅いという課題があります。
このような課題に対しては、上司や本部長クラスがメンターになることにより
『経験はしていないけれども視野・視座を高める』ことが効果的な手段になります。

 


最後に、「『働き方改革』をしていく上で重要となるのが、それぞれが自立した
自分のキャリアをきちんと理解して前に進んでいくこと。
そして、それを支援する会社と上司がいること。
これによって働き方が柔軟になり、バラバラではなく芯が通ったものになると考えます。
自分のために働けることで、やがて周囲のために活躍できる社員が増えていくことこそが
未来の組織の成功の形だと考えます。

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